グリップジョイントシステム(チャッカー)のメリット
ヒトトキワークスの商品で、顔でもあるグリップジョイントシステム
ヒトトキワークスがリリースするハンドルにもグリップジョイントシステムが全て取り付けられています。
今回は、グリップジョイントシステムロッドの魅力についてメリット・デメリットを踏まえてご紹介します。
グリップジョイントシステムとは、グリップとロッドを脱着式にするシステム
まずは、グリップジョイントシステムの説明から。
グリップジョイントシステムは、チャンピオンフェルールというチャック部品が取り付けられたロッドを固定する脱着システムです。
チャッカーとも呼ばれています。
ヒトトキワークス以外のトラウトメーカーからも、多くのフェルール仕様のロッドが多く販売されていますね。
最近ではロッドとグリップが一体となった一般的なブランクスルーのロッドではなく、このグリップジョイント式のスタイルで釣りをされる方が急増しています。
グリップジョイントロッドのメリット
なぜこのグリップジョイント式スタイルが普及しているのかをヒトトキワークスの主観で説明させていただきます。
メリットその1 カッコいいデザインが多い
一般的なロッドとグリップが一体となったブランクスルーのロッドは量産型のため、コスト的にも万人受けさせるためにも、どうしても凝ったデザインのもが作れないという背景があります。
また、ロッドが変わればグリップもセットで変わってしまうため、ロッドのアクションは気に入っているのにグリップのデザインや性能が気に入らないなんてことも。
グリップジョイントを採用しているメーカーさんは、ヒトトキワークス以外にもデザインにこだわったメーカーがほとんどです。
グリップジョイントロッドは、好きなグリップがあればロッドを差し替えるだけで、自分に合ったデザインのお気に入りのグリップで釣りを楽しむことができます。
↓当店ヒトトキワークスのグリップ
メリットその2 長期的に見て経済的
ロッドとグリップが一体となったブランクスルーのロッドは、次のロッドを購入する際は当然のことながらロッドとグリップがセットになった状態で購入しないといけません。
ロッドとグリップが分離しているため、一度グリップを購入してしまえば次のロッドを購入する際はロッド部分だけを購入するだけでよくなります。
そのため、最上位機種を購入している方ですと毎回5万円ほどの出費を重ねてしまっていた方も、グリップ分を節約でき長期的に見ると経済的になるはずです。
メリットその3 機械的な要素が男心をくすぐる
男という生き物は、機械的なものに男心をくすぐられるはず。
釣りを始めるときにグリップにロッドをセットする感覚は、病みつきになるものがあります。
釣りに行く前に家で釣りの支度をしている際も、明日の釣りに行った時を想像しながらロッドをセットする・・・
釣りに行き終わった際も、思い出にふけながらロッドを取り外しロッドをメンテナンスする・・・
なぜか分からないが男という生き物は、こういった時間までも楽しむことができる幸せな生き物だと思います。
複数のフェルールロッドとグリップジョイント式グリップが集まれば、「今日はどの組み合わせで釣りに行こうか・・」と選ぶ楽しみも生まれるはずです。
メリットその4 異なるメーカーのロッドとグリップを組み合わせられる
チャック部のフェルールは基本的にチャック部分のシャフト外径が9.0mm前後で統一されています。
この9.0mm前後で統一されたフェルールをチャンピオンフェルールとも呼ばれています。
そして、チャンピオンフェルールを取り付けられるグリップを総称して【チャンピオングリップ】とも呼ばれています。
ロッドとグリップのメーカーが異なっても適合するのも特徴です。
ヒトトキワークスのグリップジョイントシステム(チャッカー)は、9.0~9.3mm外径でしたら調整不要で取り付け可能です。
9.5mmまででしたらグリップジョイントシステムに内蔵されているアーバーの内側を棒やすりで広げることで使用可能になります。
※ごく一部のフェルールで外径9.0mm前後でないロッドもありますので、必ず確認してください。
そのため、好みのメーカーのロッドと好みのメーカーのグリップを組み合わせることも可能です。
ブランクスルーロッドでは絶対にできない特徴の一つですね。
メリットその5 ターゲットやエリアに合わせてロッドを変えることができる
ブランクスルーロッドでは、ターゲットやエリアが変わってもストレスなく釣りをするために、【ロッドを変える】必要があります。
グリップジョイント式ロッドはある程度の変化にもロッドを変えることで対応でき、そういったシチュエーションの変化にも対応しやすいのもメリットの一つではないでしょうか。
デメリットはないのか?
メリットばかりでデメリットとなる部分がないのかも考えてみます。
デメリットその1 自重の重さ
グリップジョイントシステムは、ブランクスルーロッドには必要のないシステムを埋め込まれており、かつ強度を必要とするために金属で作られています。
そのため、どうしてもブランクスルーロッドよりも自重が増してしまうことがほとんどです。
ヒトトキワークスのグリップジョイントシステムは、軽量化をとことん突き詰めておりついに30グラムを切るまでに至っておりそのデメリットを感じさせないグリップが製作可能になりました。
デメリットその2 収集癖が生まれやすい
やはり1セット購入された方は、この中毒に掛かる方も多いように感じます。
販売する側には有難い話なのですが、この中毒に掛かると経済的な負担は増えてしまうかと思います。
やはり複数のフェルールロッドとグリップが飾られた中の部屋を想像してみてください。
その大好きな釣り道具たちで囲まれた空間は、日常の仕事で疲れた体も癒してくれる部分は、個人的にはメリットと言い切ります。笑
無理やりな感じになってしまいましたが、やっぱり好きなものを集めるのも楽しみの一つですよね。
強度はどうなのか?
2020年は年間800個ほどのペースでグリップジョイントシステムを生産し販売を行っておりますが、幸いお客様からフェルール部分でロッドが折れた事例のお声を頂いたことは今まででありません。
元々、ロッドとグリップが脱着式になるチャンピオングリップはバスフィッシングから生まれた機構でもあり強度に優れる構造となっています。
そもそも何本ものロッドを破壊してきた方ならご存じかもしれませんが、グリップ内部でブランクスにカーボンパイプを被せているロッドも多く存在し、フェルールを取り付ける場合と構造は似ています。
ロッドに適した以上の大物を掛けて、ドラグを締め込んで無理やりファイトしない限り強度の心配は不要かと思います。
締込み強度について
強度に関しては不安はないのですが、過去に2回【ロッドが回転してしまう】とご指摘を頂いたことがあります。
他社メーカーのチャッカーと比較し、当店のグリップジョイントシステムは非常に高い締込み強度と軽量化を実現したチャッカーでもあります。
ガイドが下向きになるスピニングタイプではこの心配は不要なのですが、ガイドが上向きになり、かつキャストの際ガイドリングに対し横方向に負荷が掛かるベイトタイプではこの心配が生まれます。
20グラム以上の重たいルアーをキャストする場合、グラスロッドなどの柔らかいロッドでしたらロッド自体が負荷を吸収してくれるので心配はありませんが、張りの強いカーボンロッドの場合、グリップジョイントシステムにそのキャスト負荷が大きく掛かるため、そのようなロッドでキャストを続けていると徐々にロッドが回転する可能性があります。
そもそもそのようなロッドを脱着式にする方が少ないのかもしれませんが・・・。
45センチほどのスモールマウスバスの強烈な引き+流れの負荷という状況の中やり取りを続けたこともありますが、ロッドが回転した経験は今のところありません。
70センチほどのビッグトラウトを掛けた経験はないので、その際にどうなるかは分かりません・・・。
実際に釣ってみて強度を検証したいのですが、残念ながらその状況は当分訪れそうにないです。(笑)
どなたか、ビッグトラウトを釣った方ご報告をお待ちしております!
2020年11月14日更新
グリップジョイントシステムの強度の限界に挑むため、ジギングロッドをフェルール化しテストしてきました!!
こちらのブログも参考に。
グリップジョイントシステムを使用したグリップの製作方法
一番多く使用されているのが、当店のウッドリールシートを用いてトラウトハンドルを製作する方法。
動画付きの下記ブログで詳しく説明しておりますので、参考にしてください。
富士工業のプラスチック製リールシートを使用して汎用に使用できるグリップ製作方法は下記ブログをご覧ください!
ロッドのフェルール化カスタム方法
グリップの製作方法が分かったらロッドもフェルール化にカスタムしちゃいましょう!!
お持ちのロッドをフェルール化することも可能です!
釣りは、釣りに行くことだけが楽しいわけではありません。
人生楽しんだもの勝ちってことで、メリット・デメリットを理解したうえでグリップジョイントロッドの魅力を感じていただければ幸いです。