こんにちは!
ヒトトキワークスのカミムラです。
Hitotoki Works(ヒトトキワークス)では、ロッドとグリップが脱着するシステムを取り入れた渓流ロッドをつくっている小さなメーカーです。
トラウトロッドとロッドビルディングパーツを専門につくるメーカーを立ち上げて、1年が経過しました。
最近では商品を作るだけでなく、渓流ルアーを始めたい!という若い方にレクチャーすることも多くなってます。
もっと多くの方に実は手軽に始められる【渓流ルアーフィッシング】の素晴らしさを伝えたい!!
ということで、釣りに行きまくっているヒトトキワークスのカミムラが感じる渓流ルアーフィッシングの魅力や渓流ルアーフィッシングの始め方について、これから渓流ルアーフィッシングを始めたいという方にご紹介していきたいと思います。
渓流ルアーの魅力
非現実な空間の中で釣りが楽しめる
川の流れる音、鳥の囀り、真夏でもマイナスイオンたっぷりの涼しさ、緑たっぷりの癒しの景観。
そんな非現実的な空間で釣りをすることで、日常の現実を完全に忘れることができ日々のストレスも完全にリセットされます。
特に年々も猛暑となってきている真夏に、どこにも釣りに行けない・・・( ;∀;)
という方は、とにかく涼しい渓流へ是非行ってもらいたいものです。
渓流魚の果敢なアタックが堪能できる
水のきれいな場所で釣りのすることが多いトラウトフィッシング。
渓流魚が果敢にルアーにアタックする光景を頻繁に見ることができるこの釣り。
サイトフィッシング(魚を見て釣る釣り方)がメインとなるこの釣りは、とにかくヒットシーンが目で見えてしまうから興奮してしまうもの。
何度も追ってくれる渓流魚を、やっとの思いでヒットさせた快感は病みつきになりますね!
山の中で食べるご飯とコーヒーが最高に美味い
山の中で食べるご飯はなんであんなに美味しいのだろうか?
コンビニ弁当でさえ、ご馳走に感じてしまうほどご飯が美味しく感じます。
川を見ながらの食後のコーヒーは、アウトドアを満喫できるだけでなく、最高に上手い!!
釣りに行くのと同じぐらいに、このコーヒータイムが楽しみになります。
美しい渓流魚の映える写真が撮れる
渓流魚の美しさは格別。
ヤマメ(アマゴ)やイワナがメインとなる渓流魚。
どちらも異なる模様の美しさを持った魚体で、釣る場所や地方によっても種類が異なったり、同じ種類でも模様が異なるのも面白いところ。
美しい魚体とタックルを並べて撮影すれば、最高の写真を撮ることができます。
たくさんの生き物に出会える
大自然の中ではたくさんの生き物と出会うことができます。
写真のように最近見かけなくなったヒキガエルやニホンカモシカだけでなく、たくさんの昆虫や生き物と出会うことができます。
魚だけでなく、こういった生き物との出会いも非現実的な空間の一つとなってくれます。
タックルが渋くてカッコいい
山の中の雰囲気にマッチするウッド素材やコルク素材を使用したロッドが多く販売されています。
どこのメーカーも同じような見た目のグリップが多いですが、ヒトトキワークスはこだわりのタックルをリリースしています。
とことん実釣し、機能性を追求するだけでなくギターづくりで培ったノウハウを活かした塗装を施したものもリリースし、唯一無二のデザインに。
最初に渓流ルアーフィッシングを始めるために、安価なロッドでも十分楽しめます!
ですが、こだわりのタックルで釣りをするのもまた違った楽しみがありますよ。
▼ヒトトキワークスのこだわりのグリップページ
渓流用ロッド
主にトラウトロッドは下記の長さのロッドが主流とされてきた長さとなります。
渓流域:5フィート前後
中流域:6フィート前後
本流:7フィート~8フィート
渓流域では、5ft前後が主流とされてきましたが、近年ではショートロッド化してきています。
特に川幅が狭いエリアでは、5ftの長さもあると扱いずらくヒトトキワークスでは4ft弱の低弾性ショートロッド【RUNTMAN】をリリースし大好評を頂いております。
今後は、圧倒的に使いやすい4フィート前後が主流となってくると思います。
特にこのRUNTMANは、実釣テストを重ねまくった鞭のようにしなる設計により、グラス素材のように狙ったポイントにルアーを打ち込むことができる唯一のショートロッドとなっています。
RUNTMANを使用すれば、新しいトラウトフィッシングの世界が広がること間違いなしです!
スピニングかベイトタックルか
ヒトトキワークスのカミムラ的には、断然ベイトタックルがオススメです!!
やっぱりベイトタックルの方が、サミングのしやすさから狙った場所へキャストしやすく、巻き始めも早いので流れの中ある狭いポイントを探るには圧倒的に優位だと思います。
ベイトタックルを使用したことのない方は、『扱いが難しそう・・・』という懸念もあるかもしれません。
でも安心してください!
今まで、釣り初心者の方を何人もレクチャーしてきましたが、30分ほどで難なくキャストできるようになり、2時間も釣りをすればかなり狙った場所へキャストできるようになります!
最近のベイトフィネスリールの性能は本当に凄く、トラブルとは無縁です!
逆風が強く吹く中でも遠投したい場合には、スピニングタックルが優位になる場合もあります。
ベイトフィネスに関して詳しく書いたブログもありますので、ご参考にしてください!
ラインはPEラインがおススメ
キャストが決まりにくい張りが強すぎる、いわゆる【曲がらないロッド】は、クッションとなる部分がないためナイロンやフロロラインの方が魚をバラしにくくなるため優位に働く場合もあります。
ヒトトキワークスがリリースするロッドのように、ルアー操作時はシャキッとしていて、キャスト時や魚を掛けたときにだけしなやかに曲がる特殊なロッドや、しなやかなロッド、グラス系ロッドにはPEラインがおススメ。
PEラインは細いため遠投性に優れ、伸びないためアクションがルアーに伝わりやすくフッキングも決まりやすいのが特徴。
PEラインは全く伸びないため【バラしやすい】と感じる方は、ロッドとの相性が悪いはずです。
PEラインの一般的な使用号数は下記の通り。
渓流域:0.4~0.6号(リーダーはフロロの6lb~8lb)
中流~本流域:0.6号~1号(リーダーはフロロの8lb~12lb )
渓流ルアーのスタイル
渓流=ダサイ。そして過酷。
ダボダボしたウェダーにおじさんベスト、大きなリュックを背負って崖を下る・・・
若いルアーマンは、そんな印象を持ってしまっているのではないでしょうか?
自分の周りにもたくさん誤解を持ったアングラーが居ます・・・。
最近はお洒落なギアもたくさん出ており、スタイリッシュなスタイルで渓流ルアーフィッシングが楽しめますし、ちょっとした崖を登ることはあっても全く過酷な釣りではありません。
市街地から1時間も車で走れば、そこは沢山の渓流魚のいるエリアです!
必要な装備品
山の中は多少なりとも危険が伴います。
安全に、快適に、そしてカッコ良く釣りをするために、必要な装備品をご説明します。
変更レンズ
変更レンズは、川の中を歩く際、川の中の石をしっかり見ることができるため、転倒から防いでくれます。
目を保護するだけでなく、魚のチェイスやリトリーブしたルアーも確認しやすくなるので、快適に楽しく釣りをするのに必須アイテム。
2、3,000円の安い変更レンズは、視認性が悪いものもあるので、5,000円以上のものを購入することをおススメします。
そして、レンズカラーが重要な部分。
気に覆われた渓流域で濃い色のレンズカラーは、非常に暗くなってしまいます。
薄い色のレンズカラーがおススメで、特に薄いイエロー系のレンズが明るく快適に釣りができます。
帽子
熱中症対策や保護の意味でもあった方が良いアイテム。
藪漕ぎの際に、茨のトゲからも守り、木の枝等からも守ってくれます。
気持ち悪い蜘蛛の巣からも守ってくれますよ。
ベスト
出展:WILD-1
最近では、お洒落なベストも出ています。
ヒトトキワークスのカミムラも愛用するジョインターさんのベストはコスパも良くおススメ!
近場の渓流だけでしたら、ボディバッグのみのライトなスタイルでいつも釣行しています。
山岳地帯を少し釣り歩く際は、ジョインターさんのベストにバックパックの組み合わせで、お昼ごはんや飲み物をバッグに入れて釣行しています。
必要最低限な小物、ペットボトル、ルアーケース程度なら収納可能です。
Dカンも良い位置にあるので、プライヤーやペットホルダーも取り付け可能。
ネット
小型のトラウト中心の釣行でしたら、必須ではないアイテムです。
大型のトラウトが潜むエリアでは、ランディングの際に必要となるアイテム。
また、魚を撮影する際にネットが良い背景にもなるため、良い写真を撮ることもできますよ。
小型のトラウトでも、確実にキャッチしたい方はあった方が良いアイテムです!
グローブ
傾斜のある所を登ったり下ったりする際は、木を掴んだりしながら登ったり下ったりします。
その際に、トゲのある木もあったりしますので怪我をしないためにもグローブがあると便利です。
自分は、ワークマンで購入した1,000円ほどのメッシュタイプの5フィンガーグローブを常にバッグに入れています。
シーズンによって異なるスタイル
川の釣り=ウェダーを履いたウェダースタイルを思い浮かべる方がほとんどかもしれません。
30°以上になる夏場は、いくら涼しい渓流域でもウェダースタイルだと非常に暑くなります。
ここ最近、主流となりつつあるウェットスタイルとウェダースタイルについて解説していきます。
ウェダースタイル
通年楽しめるスタイルでもあるウェダースタイル。
素材は、ナイロン素材、ゴアテックス素材、厳寒期に活躍する帆村政に優れたネオプレーン素材などがある。
ゴアテックス素材は、透湿性に優れていますが、ナイロン素材でも透湿性ナイロンウェダーも存在します。
解禁初期や後期だけの使用であれば、安価なナイロンウェダーでも問題ありません。
通年ウェダースタイルで楽しみたい方は、透湿性ナイロンウェダーやゴアテックスがおススメです。
さらにウェダーのタイプもブーツが一体となった一般的なウェダーと、ストッキングウェダーがあり、ひたすら川を釣り歩く渓流ルアーフィッシングはストッキングウェダーとフェルトシューズの組み合わせが動きやすくておすすめなスタイルです。
出展:ダイワ
フェルトシューズは、【フェルトタイプ】と【フェルトスパイクタイプ】と別れます。
どちらでも問題はありませんが、【フェルトスパイク】の方が、落ち葉の上を歩く際や様々な状況で滑りにくいので、迷った際はフェルトスパイクを選択した方が間違いないです。
ウェットスタイル
とにかくスタイリッシュでカッコいいのが、ウェットスタイル。
その名の通り水に濡れるスタイルでもあるため、夏場は本当に涼しい!
そして、動きやすく水の抵抗も少ないので遡行しやすいです。
モンベルのレッグガードとネオプレンソックスの組み合わせを愛用。
コスパが高くおススメです!
渓流で使用するルアー
渓流ルアーフィッシングで主に使用するルアーは、【シンキングミノー】
シンキングミノーを2、3個持っていれば釣りができちゃいます。
ヒトトキワークス上村的なルアーの使い分けについてご紹介します( `ー´)ノ
シンキングミノー
どんな場所でも探りやすく、どんなトラウトにも有効で、食わせ能力の高い【シンキングミノー】。
特にヤマメ(アマゴ)系のトラウトは、止める時間によってルアーだと見切られてしまうこともある警戒心の強い魚にも有効なルアー。
流れの中でトゥィッチを与えながら、狙ったレンジ(層)を探ることができます。
着水後のカウントダウンや、リトリーブスピード、トゥィッチする際のロッド方向でボトムから表層まで幅広く探ることができるようになります。
基本的には5cmのサイズが一般的ですが、渇水状況や水量の少ない河川、プレッシャーの強いトラウトには4cmのサイズも有効となります。
画像一番左のセミ系トップウォーターの釣りも面白いですよ!!
また、渓流用のハンドメイドミノーもたくさん発売されています。
非常に美しく、こだわりのルアーで釣りをするのもまた違う楽しみがあります!
ヒトトキワークスでは、ハンドメイドルアーを製作する【樹屋万水】さんとコラボしたオリジナルルアーも販売しています。
バイブレーションとジョイクロ70
水深の深いプールや滝つぼ、掘れた流れのボトムを平打ちさせながらのフォールでトラウトを狙うのに有効なバイブレーション。
シンキングミノーでは探れないボトムや、フォールアクションに反応しやすいイワナ系を狙う際に特に有効。
フォールでもユラユラと誘うことができ、トラウトに見切られにくいのが特徴。
ジョイクロ70は、ミノーやバイブレーションとは異なるステイやドリフトで誘うことができる唯一のルアー。
このアクションでしか反応しないトラウトも居るので、重宝しています。
スプーン
バレやすいのがデメリットではあるものの、初心者でも扱いやすく、どんなポイントでも使用できます。
自分はというと極力ミノーで釣りたいのであまり使用しませんが、600円程度で購入可能なので根掛かりした際に取りに行けない流れの強い川でよく使います。
魚が浮いている時は表層付近を2~3gのスプーンで探り、ボトム付近を攻める際は渓流なら3~5gをよく使用します。
中流域や本流域は5~10gほどを使用します。
ミノーやバイブレーションでも探れない流れの強い落ち込みに落とすのにも有効です!
渓流魚の居る川の探し方
渓流ルアーの始め方が分かったら、次はエリアの探し方。
渓流魚を釣りたいけど、どのようにポイントを探したらいいか分からない方も多いはず・・・。
釣具屋さんで情報を入手するのが一番早いです。
それ以外の方法だと、お住いの場所から行ける範囲の河川で、渓流魚を放流している漁協を検索!!
いくつか候補をあげたら、漁協に直接電話してみてオススメの場所を聞き出すのも一つの手段です。
地図を購入して、自分で釣れるポイントを探していくのも渓流ルアーフィッシングの楽しみの一つでもあります。
渓流ルアーフィッシングの注意点
遊漁規則を守ろう
遊漁券が必要な河川がほとんど。
昔ほど数が多くないトラウトを守るために漁協が日々努力してくれています。
放流活動の貴重な収入源でもある遊漁券は必ず購入してください!
最近では【釣りチケ】というサービスでネット購入可能な河川も増えていますので、参考にしてください。
また、遊漁禁止エリアも設けられていたりしますので、必ず漁協ホームページで確認しましょう。
駐車場も少ないポイントもあるため、事前に漁協に確認すると良いと思います。
地元の方に迷惑となる駐車はしないよう注意してください。
単独釣行は控える
本州なら熊に出会う確率はほとんどないのかもしれませんが、山奥には熊が近くにいることもあります。
怪我をした際や熊に出会わないためにも、単独釣行は出来るだけ避けよう。
山奥に行く際には、熊鈴や熊スプレーも常備しておきましょう。
いざという時のために、非常食もバッグに忍ばせておきましょう。
上流にダムがある場合は放水に注意
上流にダムがある場合は、突然の放水により危険な目にあうことも考えられます。
ダム放水の際は、最初にゴミが多く流れてきたりしますので、注意してください。
谷となった渓流層も、上流でゲリラ豪雨があると【鉄砲水】が発生するので注意が必要です。
先行者がいないかどうか確認
渓流釣りは基本的に、上流に釣り登ります。
そのため、先行者の車が止まっている場合は下流に入渓するか、可能であれば上流5Km以上距離をあけて入渓しましょう。
距離が確保できない場合は、他の沢に移動することをおススメします。
マナーを守って釣りを楽しみましょう。
まとめ
非現実的な空間で釣りが楽しめる非常に魅力的な渓流ルアーフィッシング。
最近は、この魅力にハマるアングラーも年々増えてきています。
格別に楽しい釣りである一方、危険や注意することもありますので、よく理解した方と一緒に渓流ルアーフィッシングを始めることをおススメします。
安全に快適に、渓流ルアーフィッシングを楽しむために参考になれば嬉しいです。
静岡県周辺にお住まいの方でしたら、時間があればご案内させていただきますよ!(笑)