持ち運び便利な渓流用パックロッド
渓流のルアーフィッシングでは、コンパクトに収納できるパックロッドが活躍するシチュエーションが多々存在します。
渓流ルアー界で注目される【パックロッド】の利便性やデメリットについて、ロッドメーカー的な目線で詳しく解説していきたいと思います。
パックロッドの種類
パックロッドには2種類の収納機構が存在します。
まずは、どんな違いがあるのか説明していきます。
テレスコピックロッド
磯竿や、餌釣り竿同様の振り出し式の渓流ロッド。
ロッドパーツがバラバラになることなく、ロッド内部に収納できるのでコンパクトさはNo1。
磯竿と同じような誘導ガイドが一般的で、デザイン性に劣る。
マルチピースロッド
ロッドを多分割にしたコンパクトロッド。
一般的な1ピース、2ピースロッド同様のガイドセッティングが可能でデザイン性が高い。
仕舞い易さはテレスコロッドの方が高く、製造コストも繋ぐ箇所が増えるほどコストアップします。
パックロッドの利便性
その1 移動や高巻きが楽になる
渓流釣りでは、大きな淵や堰堤などで、その場所から登れないケースが存在します。
そんな時は、山肌を登り、登れない場所を迂回する【高巻き】をする必要があります。
コンパクトに収納できるパックロッドであれば、ロッドをリュックに仕舞いこんで、両手を空けることができます。
源流釣行で特に多くなる、車止めから数時間徒歩や自転車などで移動してから入渓する場合も同様に、ロッドをリュックに仕舞い込めるパックロッドは、両手を空けることができるため、安全に移動が可能になります。
足を滑らせて、ロッドが『パキッ』なんてことも無くなるでしょう。
その2 予備ロッドとしてリュックに忍ばせれる
渓流釣りでは、特に慣れない初心者の頃は、足を滑らせることも多い釣り。
源流釣りなど、車から遥か離れた先で、不意な事故でロッドを破損…
そんなことで、貴重な1日を無駄にしないためにも、予備ロッドとして、リュックに忍ばせていくのもオススメです。
パックロッドのデメリットはないのか?
利便性に優れるパックロッド。
パックロッドだけあれば、良いのではないか?と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなパックロッドのデメリットを考えてみたいと思います。
パワーロスが多く生まれ、強度も・・・
パックロッドの最大のデメリットである【パワーロス】問題。
なぜパワーロスが生まれるのか?
それは、コンパクト設計故に『継ぎ目』が多いことが影響します。
この繋ぎ目は、ロッドを繋ぐためだけに必要な部分であり、ロッドアクションには悪影響を及ぼします。
ロッドの繋ぎ目は、下の写真のようにどうしても硬くなり、そうすると両端に負担が掛かります。
↑テレスコピックの場合
↑マルチピースの場合
硬い部分が存在すると、硬い部分の両端は必要以上に曲がってしまう。
そのため、パワーロスに繋がり『感度低下』『パワー伝達低下』『強度低下』に影響するという訳なんです。
こういったロスをいかに少ない設計をするかが、ロッドメーカーとしての腕の見せ所なんです!
持ち運び時の破損が多い
主に『テレスコピックロッド』のあるある。
トップカバーが、十分な機能を果たしていないため、上部からの圧迫でティップが折れてしまうケースが多いんです。
万が一、ティップが折れた場合は、しっかりガイドパーツも回収することで、修理代金が抑えれますよ!
パックロッドの収納方法
パックロッドは、持ち運び時の破損を防ぐために付属のケースに収納したり、筒状のケースで持ち運ぶのがお洒落。
塩ビパイプでロッドケースの自作も可能
出費を抑えてケースを自作するには、塩ビパイプがオススメ!
自作すれば、2,000円以内でロッドケースを作ることができます。
HitotokiWorksが販売するパックロッド
HitotokiWorksでも持ち運びが便利なパックロッドを既にラインナップしており、今後も続々とリリース予定です!
Glassy37
2022年にリリースし、絶大な支持をいただいているショートレングスのグラスロッド。
2ピースでマルチピースかと言われると微妙なところですが笑
仕舞い寸法は47㎝とコンパクト。
キャストしていてとにかく楽しい。
ブランクスにしっかりと張りを持たせてあるので、しっかりとアクションできるのが特徴。
2023年8月発売予定【ROMAN63】
6’3”のMLパワークラスの中流〜本流域、トラウト以外の幅広いターゲットでもバーサタイルに活躍する3ピースロッドを2023年8月頃にリーリース予定。
マルチピース化することで、ティップの素材のみグラスコンポジットにでき、5g〜15gのルアーを扱える様になり、仕舞い寸法は約60㎝とコンパクト化に成功。
旅行にも強い味方。
2024年発売予定【Glassy47】
2g〜10gの幅広いルアーに対応したグラスロッド。
3ピースのため、仕舞い寸法は43.5㎝。
ロッドアクションの決定で、スタッフの方向性がまとまらず・・・笑
2023年4月現在も開発作業中でございます。
2024年発売予定【PICKMAN43】
仕舞い寸法は驚きの30㎝ほどに落ち着く予定で、超絶コンパクト。
可愛らしさと高級感のあるデザインにする予定です。
テレスコピックロッドは、構造上どうしても張りが強くなりすぎるため、グラスコンポジット素材にし張りを抑えつつ大型魚も対応可能な粘りを確保しました。
磯竿風な誘導ガイドが個人的にも嫌いなため、誘導ガイドはパイプの上にガイドを巻いたルアーロッドらしいガイドセッティングにしました。
コストは掛かりますが、伸ばした際にテレスコロッドとは分からない格好良さは、やっぱり大切にしたい部分。
現在は、最後の細かな調整をしており、持ち運びにも便利なケースの構想をまとめてますので、ぜひお楽しみにしてください。
脱着式グリップとパックロッドの相性は抜群
HitotokiWorksのロッドはGJS(グリップジョイントシステム)機構を搭載。
グリップがワンタッチで取り外せるから、よりコンパクトに収納が可能です。
グリップ一つで、様々なブランクスだけ交換し、状況に合わせたタックル選択をしましょう。
もちろん、ベイト・スピニング共にラインナップ。
ロッド以外にも多くの魅力ある商品をラインナップしています。